長期優良住宅という言葉が新聞・テレビ等を賑わしていますが、情報が錯綜してわかりにくくなっているのが現状のようです。
長期優良住宅には一つの法律(長期優良住宅の普及の促進に関する法律)と二つの事業(長期優良住宅先導的モデル事業、長期優良住宅普及促進事業)があり、それぞれ別個のものだと理解してください。
それではひとつづつ検討して見ましょう。
◆長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成20年法律第87号)趣旨:「つくっては壊す」フロー消費型の社会から、「いいものをつくってきちんと手入れして、長く大切に使う」ストック型社会への転換が急務なことから、耐久性、耐震性等を備えた質の高い住宅の建築及び適切な維持保全の実施を促進することを目的としています。
税制上の特例措置を受けることができる制度です。
建築する際にあらかじめ法律で定められた基準を基に長期優良住宅建築等計画を作成し、登録住宅性能評価機関の審査を経て所管行政庁へ申請する手続きをすることになります。
但し法律といっても長期優良住宅の認定はあくまで任意ですので必ずしなければならないというものではありません。
認定基準は割愛しますが参考資料としてこちらをどうぞ。
■長持ち住宅の手引き(パンフレット:13Mb)
■長持ち住宅がつくる未来(パンフレット:15Mb)
■長期優良住宅に対する税の特例
◆長期優良住宅先導的モデル事業趣旨:本事業は、「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う」というストック社会のあり方について、具体の内容をモデルの形で広く国民に提示し、技術の進展に資するとともに普及啓発を図ることを目的としています。
この観点から、住宅の長寿命化に向けたモデル事業の提案を、国が公募によって募り、優れた提案に対して、予算の範囲内において、事業の実施に要する費用の一部を補助するものです。
この事業がよく「補助金200万円」といわれているものです。
事業者がモデル事業を提案し国土交通省が採択するものですが、先導的と書いてあるようになかなか採択されるのは難しいようで市内でもモデル事業者は少ないようです。
◆長期優良住宅普及促進事業(平成21年度補正予算)趣旨:「長期優良住宅普及促進事業」は、住宅供給の主要な担い手である中小住宅生産者による長期優良住宅への取組の促進及び長期優良住宅に関連する仕組みとしての住宅履歴情報の普及を図ることにより、良質な住宅ストックの形成を促進するため、中小住宅生産者により供給される長期優良住宅に対して助成を行うものです。
こちらは補助金100万円。
但し今年度限りで、法律に基づき長期優良住宅としての認定を受け(前述の法律の手続きと同じ作業が必要)、所定の住宅履歴情報を整備する必要があるほか、見学会の開催や、今年度内の一定時期までの竣工・引渡しなどが求められるようです。
■長期優良住宅普及促進事業補助フロー図
一言:
自分たちの家を「長期優良住宅」という名で認定を受けるのもあまり面白くないし、手続きの煩雑さから地域工務店にはかなりの負担がかかる制度のようです。
家を建てたら長く住みたいのは人情ですし誰でもそう願っている筈ですが、いかんせん社会的要因がそうさせてくれません。補助金の垂れ流しでは無く、そちらの対策が先ではなどと思ったりもします。
認定基準は記述しませんでしたが、長期住宅でしたら重要な要素であるスケルトンだとかフレキシブル、全館暖房等が曖昧なままです。(実際これらを一定の認定するということは無理だとは思いますが。)
まあ、これを良い機会だと捉えて「住み続ける家」を考えてみるのもよろしいんじゃないでしょうか。